先日録画したマレ三巻のイ短調
清音の案データが届いた。
あの時の、あの瞬間が
みずみずしく蘇るようでもあり
同時に、
録画した当時は感じることのできなかった
紺碧のベールのような、
視覚的に新しいイメージを呼び覚ます
不思議なものだった。
演奏は、生まれた瞬間から
奏者の手を離れていき
聴き手の魂と化学反応を起こしていく。
その軌跡の中間地点を見ているような
新しい感覚だった。
※※※
世の中には、綿密に計画して
結果をイメージして
そこへ向かう努力を日々積み重ねて
栄光を手にする人もいる。
そういうのに、強く憧れた時期もあったし
真似ながら、試行錯誤したこともあった。
そして、うまくいかない自分を
ダメだと思ったこともあった。
そんな私だけど
手を差しのべていただいたり
思わぬ方向へ明るい道が見えたり
試行錯誤の中に重ねたものが
形になったり、人と繋がったりして
昔、思い描いていたあり方とは違うけれど
ありがたくも、充実した今日この頃…
※※※
企画もまた、しかり。
一緒に、向き合って下さる方々の
言葉にできない想いと共にあるのだから。
その都度、自分の立ち位置で
精一杯の表現をする。
そして、生まれたものが
色んな風に当たること、
また、川の石のように
流れに磨かれていくのは
なんとも素敵なこと。