2024.02.03
ガンバの嬰ヘ短調と、見つめ

今日は、嬰ヘ短調の曲を練習してた。

こういう時に
指が弱いことを言い訳にしたくない。
力で押さえず
ひたすら、支える。
いい支えを見つけて
ひたすら、広げていく。
改めて、「楽器を鳴らす」ということの
原点に帰る想いがする。

※※※

私は絶対音感はないけれど
固定ドでもある。

ガンバで奏される嬰ヘ短調は
例えば「トニック」「ドミナント」と
和声的に体系化された聴こえ方というよりも
抽象的な展開、運びが
より強く感じられる。

その辺りの音感は人それぞれだと思うが
とにかく、心地よい。

※※※

この調性で
ガンバの中音域を駆使して
それは、しっかりした箱鳴りの上に
衣擦れの様なノイズを乗せる意図だろう。

ノイズというと、ネガティブに聞こえるな。
他に言葉はあるのかな。

録音する時に思う。
音の、いわゆる「トーン」の部分だけを
抽出しようとすると
音叉のような音になっていくらしい。

弓が弦を捉える音
指が指板を動く音
それらの「ノイズ」が入って
「実体験」としての音楽、演奏と繋がる。

そこの見つめは、楽しみたい。

例えば、料理をする時に
食事という完成品だけでなく
材料を手にとって感じたり
過程を楽しむように…

例えば、何かをノートに書く時
「書かれた状態を得る」のが結果だとしたら
鉛筆が紙を捉える感覚や
書いた文字を見て、
そこから更に新しい思考が生まれるように…