「フランスいにしえの吐息」録音プロジェクトに寄せて①
私と、渡邊温子さんは
今、「フランスいにしえの吐息」プログラムで
録音の準備をしています。
来週、レコーディングに入ります。
今日は、そこに向けた
最後の調整リハーサルでした。
レコーディングで使う
ピオティータ様ご所有の
タスカンモデルのチェンバロで
レジスターの確認から始まり
全プログラムを通しました。
今日も、不思議な感じがしたのですが
様々な企画に向けてどう音作りするか
私より、楽器のほうが
よく知っている気がして
楽器に導かれるように弾きました。
会場のチェンバロも
繊細で柔らかく、滑らかで
その深い残響に包まれるように弾くのは
なんとも言えず、心地よく
組曲一つずつの世界観を方向つけるために
プレリュードでしっかり音作りをして
そこが、きちんとできると
ファンタジア、アルマンド…と、進んでいく
組曲って、こういうものなんだなと
改めて、体感しました。
※※※
そもそも、新型コロナが流行して
演奏会も、全て白紙になり
音楽教室も開けられなかった時に
生徒さんに会いたい、
お客様に会いたい想いで
渡邊温子さんと協力して
YouTubeの動画配信を始めたこと
そして、ずっと向き合い、演奏したかった
ヴィオラダガンバ史の、珠玉の名作を
じっくり形にしたくて
工夫を重ねて、少しずつ
動画にしていったことから
始まった企画です。
思えば、もう何年も月日が流れ
コロナ以前には戻らないものの
マスク無しで
日常生活が送れるようになって久しい。
その間、録音プログラムで取り上げる曲は
どれも3回くらい、演奏会で弾いています。
今日、改めて全曲通すと
沢山の新しい発見があり
録音に向けて、新しい気持ちで
いよいよ旅に出たことを感じました。