2025.03.17
【ヴィオラダガンバ練習曲についての私見③】

【ヴィオラダガンバ練習曲についての私見③】

ここで、少し「教則本」について
書いていきます。

ヴィオラダガンバの教則本について
大きく3種類に分類してみましょう。

1.ルネサンス、バロック時代の教則本
2.古楽復興期の教則本
3.現代の教則本

ルネサンス、バロック期の
オリジナルは別として
2と3については
いつまでが古楽復興期、
いつからが現代なのか
はっきりした線引ができない部分もあります。

古楽器奏者にとっては
「どのような立ち位置で音楽を見るか」という
個人的な問題であることも多く
一つの時点によってなにかが変わるものでは
ありえないわけです。

そして、個人的立ち位置の延長として
私が普段、一番取り上げることが少ない
「古楽復興期の教則本」について
今の時点で思うこと、気づくこと
改めて思い出すことから
書いてみたいと思います。

※※※

古楽復興期の教則本は
「ヴィオラダガンバとはどういう楽器か」
学術書として丁寧に触れられていることが
大きな特徴として挙げられるでしょう。

19世紀末から20世紀初頭にかけて
新しいテクノロジーが現れ
抗うことのできない時代の流れ
そこから得るであろうもの、失うであろうもの
どちらも、誰も想像し得ないことに対する恐れ
それはまるで、
電波に載せやすいイラスト、動画、音源さえも
簡単に作成できてしまう
AIを手にした現代の私達にも
通じるものがあるように思います。

時代の中で、あり方を変えて
そのような事象は
繰り返されるのかも知れません。

そういった中で、
日々、その姿を微細に変えるガット弦と
自分の、プリミティブな感覚のみを頼りに
「自分はこうしたい」という主体性と
「状況はこうである」に乗せていく受容性の
一致点を探っていくとき
「各個人が自分の音を出す」という
時代が変わっても、変わり得ない普遍性
過去からの叡智
その一端に触れているのではないかとさえ
思うことがあります。

それくらい、幸せなひとときです。

19世紀末から20世紀にかけて
古代エジプトブームや
黄金の夜明け団によるヘルメス主義等の研究
様々な分野で
過去の失われた叡智を求める動きがあったこと
それと、古楽復興は
無関係ではないと思います。

※※※

うちの音楽教室では
主に、バスのヴィオラダガンバを
習いにいらっしゃる方が多いですが
それ以外の楽器をお持ちになる方も
やはり、いらっしゃいます。

また、日本各地で
ヴィオラダガンバコンソートが盛んで
そういった所から
ご連絡をいただくこともあります。

古楽復興期の教則本は
部分的に、
タブラチュアで書かれているものもあり
それは、一つに
様々な大きさの楽器に
対応するための利便性です。

ありがたいですね。

現代の教則本には
あまり、そういう面が強調されていないので
これも、特徴の一つだと思います。

その背景には
古楽復興期を支えたコンソートの充実、
一人のヴィオラダガンバ奏者が
様々な大きさの楽器を演奏するスタイルにより
多角的に楽曲を捉える楽しさなど
あるかと思います。

(続きます)

https://note.com/shiny_dahlia839/m/m62d4175e40ca

#ヴィオラダガンバ練習曲についての私見

※※※

【ヴィオラダガンバ教室のご案内】

音庵(東京都世田谷区)、楽庵(長野県茅野市)の2か所でヴィオラダガンバの音楽教室を開いています。
主に個人レッスンです。
曜日や頻度を固定せず、お互いに予定を合わせてレッスン日を決めているので、お忙しい方でも無理なく学ぶことができます。
初回のみ、無料体験レッスンを受けられるのでお気軽にお問い合わせください。

公式サイト
https://yuki-aihara.com

音楽教室
https://yuki-aihara.com/lesson

お問い合わせ
https://yuki-aihara.com/contact

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藍原ゆき
ヴィオラダガンバ奏者。フィアンメッタレーベル代表(2023年にメジャー化)。
東京都立芸術高等学校音楽理論科卒。
ミラノ市立音楽院を経てトリノ国立音楽院にて学位を取得。南欧各地で演奏活動を行い、研鑽を積む。
西洋占術を愛月日奈子に師事。作品の背景や世界観を独自の視点で紹介する。