2025.03.20
ヴィオラダガンバ練習曲についての私見④

【ヴィオラダガンバ練習曲についての私見④】

こうして、古楽復興期の教則本について
今、思い返す中で
並行して、自分の学生時代を思い出しました。

※※※

私は、2006年に
グイド・バレストラッチ先生のご指導のもと
学位を取得し
イタリア共和国公式認定の
ヴィオラダガンバ奏者となりました。

その学位は
通常は10年かけて準備するもので
5年目、8年目、10年目に
大きな試験があります。

私の場合、日本での勉強と
ミラノ市立音楽院での実績が認められ
5年目の試験は免除になり
8年目、10年目の試験を受けました。

3つの試験は、課題曲が定まっていて
10年目の課題曲は、
記憶によると、こんな感じだったと思います。

1.
フォルクレもしくはクープランのヴィオル組曲

2.
a.アーベルの無伴奏から3曲
b.CPEバッハのソナタ
c.テレマンのファンタジー
この全て用意した上で、当日指定

3.
ヴィオラダガンバコンソートを組んで
バス以外の楽器を演奏すること

4.
リラヴァイオルによる無伴奏

5.
口頭試験

「レパートリーが偏っている?」と
思われる方のために
補足をすると
バッハのソナタと
シンプソンの「ディヴィジョンヴァイオル」は
5年目と8年目
マレは5年目
イタリアのヴィオラ・バスタルダは8年目の
課題曲になります。

これら、イタリアの試験課題は
80年代初頭、
イタリアの国立音楽院に
ヴィオラダガンバ科ができるとき
有識者が集められ、会議で決まったそうで
そこには、私のミラノ時代の恩師
ロベルト・ジーニ先生も
参加されていたそうです。

今、こうして振り返ってみると
1と2というレパートリーに
3と4を合わせてくる、
それはヴィオラダガンバ奏者として
国家が認めるために
なにを踏まえておくべきかという視点で
バス以外の楽器、及び調弦方法に触れることが
どれだけ重要だったのかの
位置付けを想います。

※※※

当時は、各地で演奏依頼をいただき
すでに演奏家としての仕事もしていたので
勉強と仕事の両立は苦しいものでしたが
ありがたい、学びの機会に恵まれたことは
一生涯の宝です。

また、一つの楽器をきちんと学ぶとき
体系だったものとして全体を捉えて
その都度、要所を押さえていくこと
そういったアカデミックなあり方を
自分が教えるときにも
噛み砕いて、その時時に合わせて伝えていく
その志を新たにしました。

(続きます)

https://note.com/shiny_dahlia839/m/m62d4175e40ca

#ヴィオラダガンバ練習曲についての私見

※※※

【ヴィオラダガンバ教室のご案内】

音庵(東京都世田谷区)、楽庵(長野県茅野市)の2か所でヴィオラダガンバの音楽教室を開いています。
主に個人レッスンです。
曜日や頻度を固定せず、お互いに予定を合わせてレッスン日を決めているので、お忙しい方でも無理なく学ぶことができます。
初回のみ、無料体験レッスンを受けられるのでお気軽にお問い合わせください。

公式サイト
https://yuki-aihara.com

音楽教室
https://yuki-aihara.com/lesson

お問い合わせ
https://yuki-aihara.com/contact

#藍原ゆき
#ヴィオラダガンバ
#音庵
#ヴィオラダガンバ練習曲についての私見

藍原ゆき
ヴィオラダガンバ奏者。フィアンメッタレーベル代表(2023年にメジャー化)。
東京都立芸術高等学校音楽理論科卒。
ミラノ市立音楽院を経てトリノ国立音楽院にて学位を取得。南欧各地で演奏活動を行い、研鑽を積む。
西洋占術を愛月日奈子に師事。作品の背景や世界観を独自の視点で紹介する。