ちょうど、去年の今頃
シェンクのシャコンヌをきっかけに
西洋占星術の勉強をしようと思った。
そこから西洋哲学の考え方にも触れて
収穫が大きかった。
色々あったけれど
「二元論」「三元論」「四元論」というのか。
滑らかに変形し続けて、
あまりに多様な森羅万象を
とりあえず、「2つに」「3つに」「4つに」
分類してみる考え方は
演奏解釈をするうえで有益だった。
大切なのは
多様な姿を見せる対象を
「とりあえず、2つに分けるとなにが見えるか」
そういうプロセスを踏んでみること。
「二元論」というと
どちらか極端なものの見方のような
イメージが、私にはあったけれど
決して、そういうものではなかった。
例えば、3月に弾く
朗読とのプログラムは
第1クプレがあって
第2クプレ、第3クプレとあるなか
毎回必ず第1クプレに戻る曲が
いくつかある。
フレーズの間も
第1クプレから次に行く「間」と
第1クプレに戻る「間」の
大きく二種類に分けられる。
そこに、二元論的な表情
「安定と不安定」
「能動性と受動性」
「緩と急」
「緊張と弛緩」
ほかにも、無数にあるけれど
当てはまるもの、当てはまらないもの
様々出てくる。
そうすると、
自分がどういう物差しを当てているか
自覚がしやすい。
私は「〜と仮定して考える」ことに
メンタルブロックがあったみたいだ。
「それはちがうでしょ」と
検証しないで決めつけていたことで
どれだけ、損をしてしまったのだろう。
当てはめ、イメージが膨らむものを
味わっていくのは、楽しい世界だった。