【演奏会のお知らせ】
来月、三鷹市の中近東文化センターにて
演奏致します。
「北の空に想いを寄せて」という名前で
ヒュームとオキャロランで
プログラムを組みました。
古楽、バロックのレパートリーでは
宮廷や教会の音楽が主に演奏されますが
世俗音楽の二大巨頭を取り上げ
温かくも力強い作品を
お届けしたいと思います。
三鷹市の芸術文化課様がご主催なため
三鷹市民の方に向けた催しということです。
詳細はホームページをご覧ください。
よろしくお願いいたします。
「北の空に想いを寄せて」
10月19日(土曜日) 午後3時
中近東文化センター附属博物館 B1小講堂
今回はヒューム(ca.1579〜1645)とオキャロラン(1670〜1738)という、二人の作曲家に焦点を当ててみたい。
ヒュー厶はスコットランド出身で、主にスェーデン軍に雇われた傭兵であった。当時、エリク14世がバルト海進出を重要視していたことなどから、海軍であったのではないかと言われる。一方でヴィオラダガンバを愛し、1605年にロンドンで『第一アリア集』を出版した。作中曲は舞曲が多いが、殆どに明確なタイトルがつけられ、音楽家として異色の経歴を持つ彼の美学や人生観が伺われる。
ヴィオラダガンバは「脚(ガンバ)のヴィオラ(擦弦楽器)」の意味で、楽器を脚で支えることに由来する。フレットを持ち、6もしくは7弦のものが一般的で音域も広い。旋律だけでなく和声を弾く重音奏法が容易で、一台によるオーケストレーションが可能である。
「最後の吟遊詩人」との異名を持つオキャロランは、鍛冶屋であった父親の元に生まれる。父が鉄工所を所有するマクダーモット・ロー家に雇用されると、14歳で家族と共にそちらに移住し、雇用主の庇護の下、教育を受けることができた。若くして詩才の片鱗を見せるものの、18歳で天然痘のために失明した。彼は次第に音楽、特にハープの演奏に傾倒した。雇用主の夫人はハープと馬、介添人を彼に与え、旅に送り出した。彼はその後、アイルランド各地を旅し、ほぼ50年に渡り土地土地の雇い主のための歌を作り歩いた。
フィドルとは、弓を用いて演奏する擦弦楽器、特にヴァイオリンを指す名称である。「ヴァイオリン」という言葉がイタリア語(violino)から派生した言葉であるのに対し、「フィドル」は英語である。もともと、現在のイギリスや北ヨーロッパで派生した民族音楽をレパートリーとする。
佐野篤
3歳から音楽活動を始める。初めて手にした楽器はバイオリン。思春期にグラムロック等に影響を受け、19歳、S-kenに誘われ東京のロックシーンに出る。28歳アフリカにリズムの旅に出て、帰国後KING(現ザ 宇宙ステーションズ)を結成し現在に至る。ギター・バイオリン・リコーダー・ジェンべ・チェロなど様々な楽器を演奏するが、ベーシストとして知られ作詞作曲には特に光るものがある。バロック等古楽にも通じる。
[主な参加・共演したアーティスト]S-ken&Hot bomboms、太田惠資、EPO、BEGIN、E.YAZAWA、梅津和時、大江千里、クニ河内、カルメン・マキ、小泉今日子、高野寛、ティポグラフィカ、…他
藍原ゆき
東京都立芸術高等学校音楽理論科卒。在学中、平尾雅子に師事。卒業後、イタリアに渡る。
ミラノ市立音楽院でR・ジーニに師事し、トリノ国立音楽院にて、G・バレストラッチ指導の下で学位を取得。
在学中よりソロ及び室内楽等で演奏活動を行い、研鑽を積む。現地で多数のアーティストの活動に参加。
2006年より、活動拠点を日本に移す。演奏と同時に後進の育成にあたり、音楽教室「音庵」「楽庵」を主宰する。
フィアンメッタレーベルを立ち上げ、メジャー化。自ら代表を勤めながら作品の発表を重ねる。「フランスヴィオラ・ダ・ガンバ音楽の熱い鼓動」「ドゥマシの熱い鼓動」は各所で好評を博す。
https://www.city.mitaka.lg.jp/c_event/110/110345.html