いつも音庵の活動を見守って下さり
ありがとうございます。
今年度、ヴィオラダガンバレッスンでは
特別な挑戦をしていまして
上半期の集大成としての演奏会が
昨日、終わりました。
武市佳奈さんがヴィオローネを演奏され
ヴィオラダガンバとヴィオローネのデュオを
中心にプログラムを組みました。
ヴィオラダガンバとヴィオローネのデュオは
例えば、オルティスの
「ラ・スパーニャ」の定旋律と
対旋律によるリチェルカータなど
録音では聴いたことがありますが
演奏も、指導も、初めてでした。
演目では
ボワモルティエのop.31の曲集
アーベルのwk144のソナタ
私は講師演奏でフォルクレの小品を4曲弾き
武市さんは、更にヴィオラダガンバで
シェンクの「ラインのニンフ」から2曲
私とデュオで演奏しました。
音庵の、秋の演奏会は
生徒さん達の声によって始まったものです。
春にはチェンバロの先生による
通奏低音と演奏ができるので
曲の和声的なアプローチを知る機会になる
その前段階として
しっかり、弓で音作りをして
楽器とコンタクトを深めることをやっておきたい
そういう主旨で回を重ねています。
そうして見たときに
ヴィオラダガンバとヴィオローネのデュオは
ヴィオローネ独特の倍音に乗った音作りと
表現の上での和声感を味わうことができて
有意義なものでした。
来年の3月は、特別に
チェンバロの渡邊温子さんによる通奏低音、
更に佐野篤さんのアフリカンパーカッションと
共演する試みです。
アフリカ由来のリズムは、
いわゆる古楽演奏の概念には
当然ながら、なかったものです。
なので「古楽演奏とは何か」という路線を追うと
そこから脱してしまう試みかとも思います。
それを踏まえた上であえて挑戦するのは
普段できない演奏経験による
イメージや表現の幅を拡げるためです。
特に、ヴィオラダガンバは
弓のコントロールも難しく
ともすると、
そこから表現の制限がかかりがちです。
その枠を外していくためにも
貴重な学びとなっていくと思います。
また、ご報告致しますので
引き続き、温かく見守って下さいますよう
よろしくお願い致します。
音庵代表:藍原ゆき