【フィアンメッタレーベルよりご報告】
お世話になっております。
フィアンメッタレーベル新譜
「フランスいにしえの吐息」が
音楽現代さまに「推薦」として
お取り上げいただきました。
ヴィオラダガンバ奏者として
身に余るお言葉を
まだ見ぬ未来にかけられた期待と読み替え
御恩に報いる精進をお誓い申し上げます。
フィアンメッタレーベル代表:藍原ゆき
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今回いただいた「推薦」の中で
私が今回の企画で目指したことを
しっかりと受け止めていただき
演奏描写のお言葉と共に
「ヴィオラダガンバのイメージが覆される」と
いただいて、本当に嬉しかった。
同時に、イタリア時代のある転機を思い出した。
ミラノでの生活も3年ほど過ぎた頃、
演奏の仕事と勉強の両立は難しかったが
大変な中でも、「このまま進めばいいのかな」と
ある種の安定感のようなものを感じていた。
そこに、様々な事象があったこともあり
これまでのミラノと少し距離を置き
トリノの国立音楽院に通うことにした。
それまで一生懸命やっていたことを手放し
他の道を選択するというのは
当時は、勇気のいるもので
周囲におわかりいただけないことも沢山あった。
必死だったその時には言葉にできなかったけれど
私に決意を促したのは
「他の誰でもない、自分の演奏をしたい」という
何にも譲れない想いだった。
自分にしか出せない音
自分にしか見えない世界
自分にしか形にできない音楽
そして、「他でもない、あなただから」と
社会に必要とされる音楽家になりたい
そのために、頑張りたいと
強く、思った。
それは、若さから来る
身の程知らずな想いだったかも知れない
でも、これだけは言える。
その時に、沢山のアーティストが
自分の道を進むとはどういうことか
その在り方で、背中を見せてくれたこと。
そういうアーティストは
ただ、そこにいるだけで
周囲を照らし、勇気づけるということ。
最近、知り合う方々からは
「藍原先生」と呼ばれることに気づき
内弟子さん以外の方に「先生」と呼ばれるのは
正直、恐縮してしまう。
けれど、そこで引っ込んでしまったら
それは甘えになってしまう。
もったいなくも、
自分に課せられたお役目があるなら
できる、できないを計らわず飛び込みたい。
それが、今の私にできる
精一杯のご恩返しだと思う。